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インフルエンザの最新治療の特効薬「ゾフルーザ」

毎年冬に猛威を振るうインフルエンザ。
いくら手洗いやうがいを徹底していても、小児や高齢者だけではなく成人にも感染し、時には集団感染を引き起こす恐ろしいウイルスとして有名ですよね。
そんなインフルエンザウイルスに対して、このたび「ゾフルーザ」という全く新しい治療薬が登場しました。
今回は、そんなゾフルーザについてのお話です。

いままでのインフルエンザ治療薬と、ゾフルーザの違い

毎冬、インフルエンザの患者は、多くの外来や時には救急外来を受診します。
医師の皆様自身も一度は罹患した事があるのではないでしょうか。

 

これまで、インフルエンザの治療薬と言えばタミフルやリレンザなどが処方されていましたが、今回、新しい治療薬として登場したのがゾフルーザなのです。
ゾフルーザは、インフルエンザの新しい治療薬として、医療界だけでなく一般メディアでもたびたび取り上げられている為、世の中の関心が高まっていますよね。
では早速、従来のインフルエンザ治療薬とどのような点で違うのか、ご説明していきましょう。

 

インフルエンザウイルスについて

まずは、インフルエンザウイルス自体の説明をします。
インフルエンザウイルスはオルソミクソウイルス科に属する1本鎖RNAウイルスです。
これはA型インフルエンザやB型インフルエンザといったタイプによらず共通の特徴です。
ウイルス内部に存在する蛋白の抗原性の違いから、インフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3型に分類されるのです。

 

A型とB型のインフルエンザウイルスの表面のエンベロープには、HA(赤血球凝集素)とNA(ノイラミニダーゼ)の2種類の糖蛋白が存在します。
HAはウイルスが宿主細胞に吸着・侵入する為に必要なインフルエンザウイルスがもつ糖蛋白です。
NAは増殖したウイルスが細胞外に遊離するために必要なインフルエンザウイルスがもつ糖蛋白です。

 

以上のインフルエンザウイルスの特徴を踏まえて、従来のインフルエンザ治療薬、抗インフルエンザ薬についてみていきましょう。

 

従来のインフルエンザ治療薬、抗インフルエンザ薬
インフルエンザウイルスに感染した細胞から新たにウイルスが放出されるのを防ぐ

インフルエンザウイルスは、HAによりウイルスが宿主細胞膜と膜融合を起こし、吸着・侵入します。
M2蛋白によって、脱殻が起こり、ウイルスゲノムが細胞内へ送り込まれ、RNAポリメラーゼの働きにより、ウイルスゲノムの複製、蛋白の合成が行われます。
そして、ウイルスゲノムや各種蛋白が再集合し、ウイルス粒子となり、NAの働きにより、細胞外にウイルスが放出されるのです。

 

このようなインフルエンザの増殖過程のうち、リレンザやタミフルはノイラミニダーゼ阻害薬とよばれ、NAの働きを阻害し、インフルエンザウイルスに感染した細胞から新たにウイルスが放出されるのを防ぐ働きをします。

 

タミフルは経口投与でリレンザは吸入投与と、投与方法は違いますが、ノイラミニダーゼ阻害薬である事は共通であり、その機能もまた、共通しています。
ノイラミニダーゼ阻害薬には、他にも吸入タイプのイナビルや静注タイプのラピアクタなどが現在存在しています。

 

また、ノイラミニダーゼ阻害薬以外にも、M2蛋白阻害薬であるシンメトレルも知られています。
これは、A型インフルエンザウイルスが持つ、M2蛋白に作用し、ウイルスの脱殻を阻害するという働きがあります。
この抗ウイルス薬はA型のみに有効で、B型インフルエンザウイルスには効果がありません。

 

このように、今までも複数のインフルエンザ治療薬である抗インフルエンザ薬が多数で回っておりました。
今までは、これらの薬を患者に合わせて使用していました。

 

ゾフルーザのインフルエンザウイルスに作用する仕組み

そして2018年、新たに登場したのがゾフルーザです。
ゾフルーザはどのような仕組みでインフルエンザウイルスに作用するのでしょうか。
従来の治療薬とは何か違いがあるのでしょうか。

 

ゾフルーザは細胞内での増殖を抑える

タミフルやリレンザなどは先ほど解説したようにインフルエンザウイルスが細胞外に出る事を防ぐ薬であったのに対し、ゾフルーザは細胞内での増殖を抑えるという作用があります。
これが従来のインフルエンザ治療薬とゾフルーザとの大きな違いです。

 

ゾフルーザの服用は、たった一回

また、タミフルは1日2回、5日間服用する必要がありますが、ゾフルーザの服用は、たった一回で済みます。
経口投与で済むのもポイントです。
ゾフルーザでは、薬を飲むという患者の負担も最小限に抑えられます。
薬を飲むのが苦手な方にも処方しやすいですね。

 

タミフルに比較してウイルスを殺す力が100倍ある

また、タミフルに比較してウイルスを殺す力が100倍あるとも言われているのがゾフルーザです。
インフルエンザウイルス感染患者自身の治療はもちろん、ゾフルーザを使用する事で、周囲への感染防止効果も期待できるとも言われています。
集団感染がたびたび問題になるインフルエンザウイルスに対し、ゾフルーザはその特効薬になる可能性が十分にあると期待されています。

 

予防投与も効果がある

また、ゾフルーザはインフルエンザに罹患する前に服用する、予防投与も効果があるとされています。
今後は、受験生など、どうしてもインフルエンザにかかりたくない方への需要もありそうですね。

 

ゾフルーザを処方する上で気を付けること

ゾフルーザは一回の服用で済み、経口投与という事からも、どんどん臨床に取り入れるべきでしょう。
ひょっとすると、従来の治療薬全てに置き代わるような治療薬であると感じられるかもしれません。
ですが、ゾフルーザを処方する際に、いくつか留意すべき点があります。

 

ゾフルーザは成人でも体重によって処方量が異なる

まず、ゾフルーザは成人でも体重によって処方量が異なるという点です。
小児科の先生方なら小児は体重によって各種薬品の投与量が異なる事も多く慣れている事かと思いますが、実はゾフルーザは成人でも投与量が体重に依存して変動するのです。

 

具体的にはゾフルーザは、成人及び12歳以上の小児の場合、体重80kg以上なら20mg錠を4錠または顆粒8包、80kg未満なら20mg錠を2錠または顆粒4包と定められています。
また、12歳未満の小児についても体重ごとの投与量が定められています。
体重に応じて適切な量を処方しないと、ゾフルーザの効果は減弱してしまうのです。

 

このようにゾフルーザは成人でも投与量が体重によって違う為、気をつけて処方する必要があります。
ゾフルーザの処方の有無にかかわらず、インフルエンザウイルス感染の疑いがある患者の問診の際に、体重も聞いておく癖を普段からつけておくと良いかもしれませんね。

 

ゾフルーザはまだまだ研究段階の治療

また、ゾフルーザはまだまだ研究段階の治療薬であり、未知の部分も残されているという事を踏まえて処方する必要があります。
インフルエンザの治療にゾフルーザを使用した場合、主にA香港型ウイルスによる臨床試験では、小児の23.3%、成人の9.7%に耐性ウイルスが出現したとの報告があります。
耐性が成立すれば、症状ももちろん長引きますし、新たに感染を拡大させる可能性すら出てきます。
ですから、インフルエンザ患者にゾフルーザを処方する場合はこのような耐性ウイルスのリスクを十分に考慮したうえで処方するかどうか判断するべきです。

 

同時に、この耐性ウイルス発生のリスクについて、患者本人や場合によってはその家族に十分に説明する必要が医師にはあります。
患者の多くは、新しいインフルエンザの治療薬と聞くと、試してみたい反面、不安に感じている部分もきっとあるでしょう。
ですから、必要に応じて、耐性ウイルスの発生のリスクがある事や作用など、患者が納得するまでゾフルーザについて説明してから処方するようにしましょう。

 

まとめ

今回は、インフルエンザの新しい治療薬、ゾフルーザについて解説しました。
ゾフルーザは、従来の治療薬のメインであったタミフルやリレンザとは、インフルエンザウイルスの増殖に対する阻害の仕方が異なるのですね。
また、ゾフルーザを処方する時には、いくつか注意しなければならない点がある事もご紹介しました。
ぜひゾフルーザの正しい知識を身に付け、適切に処方できるようにしましょう。

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